Penlytics入門|第26回 品質監査で伏線と矛盾をチェック

高度分析(品質監査)― 伏線と矛盾を一括でチェックする

はじめに

前回は、AIに本文を読み直してもらう「AI分析ハブ」をご紹介しました。その中でいちばん本格的な診断が AI高度分析(品質監査) です。今回は、これを詳しく見ていきます。

長い物語を書いていると、「あの伏線、ちゃんと回収できたかな」「前に決めた設定と、今の本文がずれていないかな」と不安になることがあります。こうした見落としは、自分一人で全話を読み返して探そうとすると、とても骨が折れます。

品質監査は、AIがあなたの物語をすみずみまで読み込んで、伏線の回収ぐあいや、設定の矛盾、テーマのぶれを、まとめて洗い出してくれる機能です。いわば、原稿全体に目を通してくれる編集者のような役割です。

この記事では、品質監査の始め方と、出てきた結果の読み方を順番にご紹介します。


品質監査の始め方

品質監査は、右側の AI 読書 タブの 分析を実行 ボタンから始めます。開いたメニューの中の AI高度分析(品質監査) を選んでください。

この診断は、物語がある程度たまっていないと意味がないため、話が3つ以上たまってから使えるようになっています。月に3回まで無料で使えます。

選ぶと診断が始まり、AIが全話を読み込みます。読み込みには少し時間がかかりますが、実行中も画面の操作は続けられます。診断が終わると、同じ AI 読書 タブの 品質監査 という場所に結果がまとまります。この 品質監査 のすぐ下には AI 要約・伏線回収率・矛盾の自動検出 と書かれていて、これがこの機能で分かることの一覧になっています。

AI要約 ― 全話を読み終えた編集者の目線

結果の中で最初に目を通したいのが AI要約 です。

これは、全話を最後まで読み終えたAIが、編集者の目線で「この物語はこういうお話で、ここが見どころです」とまとめてくれた要約です。自分が伝えたかったことと、読み手に伝わっている内容がそろっているかを確かめる、よい手がかりになります。要約は折りたためるようになっていますので、見たいときに開いてください。

AI伏線チェック ― 回収できているか、色で分かります

つぎに AI伏線チェック です。これは、物語の中で張られた伏線を一覧にして、それぞれがちゃんと回収できているかを見せてくれます。

回収のぐあいは、色のしるしで分かりやすく示されます。

なお、「これは伏線として数えなくてよい」と判断して一覧から外したものは、除外済みとして件数が分かるようになっています。

矛盾検出 ― 設定の食い違いを重大度で仕分け

そして 矛盾検出 です。これは、設定の食い違いや、つじつまの合わない表現を、AIが見つけ出して一覧にしてくれます。

見つかった矛盾は、その深刻さに応じて3つに仕分けされます。

この仕分けで絞り込んで表示できるので、まずは 重大 から確かめていくと効率よく直せます。それぞれの矛盾には、どの話にかかわっているかも示されますので、すぐにその場面を見に行けます。

結果を手元に持ち出す ― JSON出力とCSV出力

洗い出した伏線や矛盾は、手元のファイルとして持ち出すこともできます。出力のしかたは2通りです。

紙に印刷して赤を入れたいときや、自分なりの直し作業の手順表を作りたいときに役立ちます。

使い方の例

たとえば、十話まで書き上げて、いちど全体を点検したくなったとします。

まず右の AI 読書 タブで 分析を実行 を押し、AI高度分析(品質監査) を選びます。診断が終わったら 品質監査 を開き、まず AI要約 を読んで、伝えたかったことが伝わっているかを確かめます。

つぎに AI伏線チェック を見て、赤色の 未回収 が残っていないかを点検します。続いて 矛盾検出重大 から順に確かめ、関連する話に飛んで本文を直していきます。

ひととおり直し終えたら、伏線・矛盾データを CSV 出力 で一覧を手元に残し、次の点検のときの控えにしておきます。

このように品質監査を区切りごとに使えば、長い物語でも破綻させずに最後まで書き切れます。

まとめ

品質監査は、AIが全話を読み込んで、伏線の回収ぐあいと設定の矛盾、テーマのぶれをまとめて洗い出してくれる、いちばん本格的な診断です。

右の AI 読書 タブの 分析を実行 から AI高度分析(品質監査) を選び、結果は 品質監査 にまとまります。AI要約 で全体像を、AI伏線チェック で回収のぐあいを(回収済み部分回収未回収の色分け)、矛盾検出 で食い違いを(重大注意軽微の仕分け)確かめられます。結果は 伏線・矛盾データを JSON 出力伏線・矛盾データを CSV 出力 で手元に残せます。

次回は、できあがった作品を十二人の読者役に読んでもらう「AIレビュー」を見ていきます。